アメリカのIT大手アップルは、カリフォルニア州クパチーノで開催したイベントで、新型のスマートウォッチ「Apple Watch Series 12」と「Apple Watch Ultra 4」を発表しました。ハードウェアの大幅な変更はないものの、ソフトウェアの重要なアップデートが行われたということです。
アップルは、拡大するAI搭載ウェアラブル端末の市場を視野に戦略を強化する方針です。新たに「オーディオ・インテリジェンス」と呼ばれるAI機能を導入し、日常の会話の細部を振り返ることができるようにしたとしています。
新機能の「ライブ・リワインド」では、最大15秒前まで会話をさかのぼることができます。本体のボタンを2回押すと、直近15秒間の会話がテキストとして表示されます。このテキストについて音声アシスタントの「Siri」に質問したり、新しいSiriアプリに保存して後で確認したりできるということです。
また、日常の会話の重要な場面を記録する「Siriリキャップ」機能も搭載されました。周囲の音声を認識し、社内会議や保護者面談などの要点を自動で記録する仕組みです。この機能を有効にすると、会話の終了後にアップルの独自AI「Apple Intelligence」がタイトルと要点を自動生成し、Siriアプリに保存するとしています。
さらに、聴覚に障害がある人向けに、サイレンやアラーム、ドアベル、赤ちゃんの泣き声などを認識する「サウンド認識」機能も追加されました。アップルは、これらの音声認識機能において、録音データの作成や保存は一切行わないと説明し、プライバシーに配慮する姿勢を示しています。
健康管理の機能も強化されました。心電図を測定する際の皮膚との接触を改善するため、電極の表面積を拡大した新しいセンサーシステムを搭載しています。また、光センサーの配置を見直したほか、電力効率の高い緑色LEDを採用することで、運動中を含め、1日を通じてより正確な心拍数の測定が可能になったということです。
これにより、心拍数の継続的なデータ取得頻度が向上しました。バックグラウンドでの心拍数測定は5秒ごとに行われ、従来の60倍の頻度でデータを収集するとしています。
加えて、指輪型端末などで採用されている「レディネス・スコア」も導入されました。毎朝、直近の活動量やバイタルデータ、睡眠状態を分析し、その日の体調がどの程度整っているかを1つのスコアで示す仕組みです。また、最大酸素摂取量や睡眠などのデータに基づき、主要な健康指標を実際の年齢と比較できる「健康年齢」機能も追加されたということです。
価格は、「Apple Watch Series 12」が399ドル(約6万1800円)から、「Apple Watch Ultra 4」が499ドル(約7万7300円)からとなっています。
