アメリカのIT大手アマゾンは、衛星通信大手のグローバルスターを買収し、スマートフォンなどの端末に直接つながる衛星通信サービスを強化すると発表しました。買収額は115億7000万ドル(約1兆7933億円)に上るということです。
アマゾンとグローバルスターの発表によりますと、両社は買収に関する最終合意に達しました。これにより、アマゾンが展開する低軌道衛星ネットワーク「Amazon Leo」に、端末への直接接続サービスを追加します。地上の通信網が届かない地域へも通信エリアを拡大する方針です。
一方、アメリカのアップルはこれまで、グローバルスターの通信網を利用して「iPhone」や「Apple Watch」向けの衛星通信サービスを提供しており、同社の株式の20%を保有していました。今回の買収に伴い、アップルとアマゾンは新たな協定を結びました。今後、アップル端末向けの衛星通信サービスは「Amazon Leo」を通じて提供されるということです。
アップルは2022年に発売した「iPhone 14」から、携帯電話の電波が届かない場所での緊急SOS機能などを導入してきました。当面は、現在利用されているグローバルスターの衛星ネットワークが引き続きサポートされます。将来的には、アマゾンの拡張されたネットワークを活用した新たなサービスで協力していくとしています。
アマゾンは、自社の低軌道衛星ネットワークとグローバルスターのインフラを統合することで、通信網の整備が遅れている地域でのサービス展開を加速させるとしています。消費者や企業、政府機関に対して、より信頼性の高い通信サービスを提供する方針です。
アップルの担当幹部は、「アマゾンとはインフラサービスを通じて長年の協力実績がある。今後もユーザーが緊急SOSなどの重要な機能を確実に利用できるよう、協力を深めていく」とコメントしています。
