アメリカのAI開発企業「アンスロピック(Anthropic)」は、対話型AI「クロード(Claude)」の音声機能を更新し、より高性能なモデルを選択できるようにしたと発表しました。競合する「オープンAI(OpenAI)」に対抗し、ビジネス向けの利便性を高めるねらいがあるということです。
アンスロピックによりますと、利用者は今後、「Opus(オーパス)」「Sonnet(ソネット)」「Haiku(ハイク)」の3つのAIモデルから、音声機能に用いるモデルを選択できるとしています。
昨年公開された従来の音声機能は、処理速度の速い「Haiku」を使用していたため、素早い回答が可能だった一方で、複雑な作業には適していませんでした。今回の更新により、テキストチャットで最後に使用したモデルが自動的に引き継がれ、その最も高速なバージョンが適用されるということです。
新たな音声機能は、長時間の対話にも対応しています。利用者のコミュニケーション手法に対するフィードバックや、顧客への提案の練習、市場調査のアイデア出しなどに活用できるとしています。
さらに、Gメールやグーグルカレンダー、スラック(Slack)、キャンバ(Canva)、ノーション(Notion)といった外部アプリとの連携が可能になりました。これにより、音声での指示を通じて、会議の予定の更新やメールの作成、文書の作成などが行えるということです。同社は、この点が外部ツールとの連携機能を持たないオープンAIの音声機能と大きく異なる特徴だとしています。
アンスロピックは今年に入り、音声機能の多言語対応を試験版(ベータ版)として追加していました。現在は日本語を含む10言語に対応していますが、利用者が手動で言語を指定する必要があるということです。
新しい音声機能は、すべての利用者を対象に試験版として各プラットフォームで提供されています。ただし、無料の利用者は「Haiku」モデルのみ利用可能で、連携できる外部アプリも1つに制限されるとしています。
なお、今回の更新では音声処理の基盤技術自体に変更は加えられていません。そのため、オープンAIが提供するような、会話中の割り込みへの対応など、対話自体の自然さを向上させる機能は含まれていないということです。
