音声入力アプリを提供するアメリカのスタートアップ企業「Wispr Flow(ウィスパー・フロー)」は、Mac向けの会議用文字起こしツールの提供を開始したと発表しました。
このツールは、競合サービスの「Granola(グラノーラ)」などと同様に、会議のシステム音声を直接取得することで、ボットを会議に参加させることなく文字起こしを行うことができるということです。AI(人工知能)を活用して文章を整理するほか、次に行うべきタスクの作成や、過去の会議履歴の検索なども可能だとしています。また、リアルタイムで文字起こしを確認したり、会議の進捗状況をAIに要約させたりする機能も備わっているということです。
同社はこれまで、利用規約とプライバシーポリシーの改定を顧客に通知し、新たな機能の導入に向けた準備を進めていました。改定された規約によりますと、新しいツールでは会議の音声や参加者情報などのデータを収集し、AIが生成した要約や分析結果などを提供する方針が示されていました。
今回の機能追加により、同社は「Fireflies(ファイアフライズ)」や「Otter(オッター)」といった他の文字起こしサービスと競合することになります。Wispr Flowの共同創業者であるタナイ・コタリ氏は、以前からAIアシスタントの開発について言及していました。会議の文字起こしツールを通じて利用者の状況をより深く把握し、単なる音声入力の整理にとどまらず、幅広い業務の自動化を目指すねらいがあるものとみられます。
Wispr Flowはこれまでに8100万ドル(約125億5500万円)以上の資金を調達しており、前回の資金調達時の企業評価額は7億ドル(約1085億円)に上っています。さらに今年5月には、企業評価額を20億ドル(約3100億円)とする新たな資金調達に向けて協議を行っていると報じられていました。
今回の件について、同社からの詳細なコメントは得られていません。
