アメリカのIT大手グーグルは、最新の気象予測AIモデル「WeatherNext 3(ウェザーネクスト3)」を開発し、自社の検索サービスや生成AI「Gemini(ジェミニ)」などに導入したと発表しました。降水予測の精度が最大で50%向上するということです。
これまでの気象予測AIモデルは、スーパーコンピューターを用いた数値予報モデルのデータに基づいて学習していました。しかし、この手法ではデータの反映に6時間ほどの遅れが生じ、雨や地表の温度など急激に変化する気象条件の予測に課題があったとしています。
今回発表された「WeatherNext 3」は、世界中の静止衛星から得られるリアルタイムの観測データを直接学習する仕組みを採用しました。これにより、大気の状態を継続的に更新し、よりタイムリーで地域に密着した気象予測が可能になるということです。
グーグルのAI開発部門であるディープマインドなどの研究チームが開発したこのモデルは、複数の空間解像度で1時間ごとの予報を作成することができます。従来のモデルでは25キロメートル四方で6時間ごとの予測でしたが、新モデルでは解像度が約5倍に向上したとしています。これにより、急な嵐や前線の発生など、急速に変化する気象現象をより早く詳細に把握できるようになります。
さらに、NASA(アメリカ航空宇宙局)の高品質な衛星データなどを活用して学習させることで、降水予測の精度が飛躍的に向上したとしています。中長期の予測評価では、従来の手法と比較して最大60%の精度改善が確認されたということです。
この新しい気象予測モデルは、グーグルの検索サービスや「グーグルマップ」、生成AIの「Gemini」に順次導入される方針です。グーグルは、「1日以上先の予定を立てる際、降水予測の精度が最大50%向上し、これまで天気予報が当たりにくかった地域で最も大きな改善が見込める」としています。
