アメリカのIT大手グーグルは、自社開発したAI(人工知能)による新たな画像・動画生成モデル「Nano Banana 2 Lite(ナノ・バナナ・ツー・ライト)」の提供を開始したと発表しました。従来モデルと比較して生成速度が大幅に向上し、より低価格で利用できるということです。
グーグルによりますと、新しいモデルは処理の遅延を改善し、およそ4秒で画像を生成できるとしています。短時間で大量の画像を作成し、試行錯誤を重ねる用途に適しているということです。利用料金は画像1000枚あたり0.034ドル(約5.3円)に設定されており、大規模なコンテンツ制作を行う利用者にとって導入しやすい価格となっています。
グーグルは去年の夏に最初のモデルを発表し、今年2月にはよりリアルな画像生成が可能な「Nano Banana 2」を提供していました。また、高度な用途向けには上位モデルも展開しています。今回発表された「Lite」版は、特に高速かつ大量の処理が求められる業務に特化して開発されたということです。
AIによって生成された粗悪なコンテンツに対する消費者の反発がある一方で、IT各社は画像や動画を生成するAIツールへの巨額の投資を続けています。グーグルは自社のモデルを、主に広告制作などを支援する便利なツールとして位置づけ、企業の業務効率化を後押しする方針です。
また、ハリウッドの映画業界とAI企業との連携も深まっています。グーグルは最近、独立系の映画スタジオ「A24」と7500万ドル(約116億2500万円)規模の提携を結びましたが、一部のクリエイターやファンからは懸念の声も上がっているということです。
新しいモデルは、グーグルの開発者向けプラットフォームなどを通じてすでに利用可能となっています。これに伴い、初期のモデルは旧型として扱われる方針です。
さらにグーグルは同日、動画生成モデル「Gemini Omni Flash(ジェミニ・オムニ・フラッシュ)」の提供範囲を拡大したことも明らかにしました。こちらの料金は動画出力1秒あたり0.10ドル(約15.5円)となっています。あわせて、生成された静止画を電子商取引(EC)向けの動画に変換する新たなデモアプリも公開しました。
グーグルは公式ブログの中で、「生成メディアを使った開発では、創造的な試行錯誤が重要になる。これらのモデルを活用することで、開発者は画像生成から動画の作成・編集までを一貫して行える包括的な体験を構築できる」と強調しており、クリエイター向けのAI技術の開発をさらに加速させるとしています。
