アメリカのスタートアップ企業「Naïve(ナイーブ)」は、AIエージェントを活用して会社の設立や運営に関わる業務を自動化するシステムの開発に向け、シリーズAラウンドで2850万ドル(約44億円)の資金を調達したと発表しました。
同社が提供するシステムは、決済機能やメールアカウント、電話番号の取得、クラウドインフラの設定、さらには法人設立の手続きなどを単一のAPIを通じて自動化するものです。開発者はAIツールと連携させることで、アメリカでのLLC(合同会社)設立に向けた詳細情報の入力などをAIに任せることができるということです。ただし、本人確認手続きや実際の支払いには、引き続き人間の関与が必要だとしています。
また、システムにはガバナンス機能も備わっています。利用者は予算の上限を設定したり、AIエージェントの権限を制限したりできるほか、重要な操作を行う前には人間の承認を必須にするなど、安全な運用を支援する仕組みが提供されています。
Naïveによりますと、サービスの提供開始から数か月で3万人以上の開発者が顧客として登録したということです。ショーン・ドルジェCEOは、過去半年間で年間換算収益が10倍に急増し、1000万ドル(約15億円)以上の規模に達したと説明しています。
顧客は同社のシステムを利用して、AIによる業務自動化を支援する事業や、動画共有アプリでのコンテンツ配信、さらにはレンタカー会社の運営など、多岐にわたる事業を自律的に展開しているということです。
今回の資金調達は、ベンチャーキャピタルのネクサス・ベンチャー・パートナーズが主導し、これまでの総調達額は約3200万ドル(約50億円)に上ります。
今後の事業方針として、同社はAIエージェントの運用コスト削減に向けたインフラ開発に注力する方針です。AIモデルの利用にかかる推論コストの最適化や、軽量な環境でAIを動作させるサーバーレス技術の開発を進めるとしています。これにより、企業が多数のAIエージェントを運用する際の経済的な負担を軽減する狙いがあります。
現在10人の従業員を抱える同社は、今回調達した資金を活用して研究者を新たに採用し、AIの実行環境や管理システムの開発をさらに加速させる方針です。
