アメリカのハーバード・ビジネス・スクールは、教育プログラムの提供範囲を拡大するため、起業家向けの短期集中講座において、講師の人工知能アバターを活用して参加者に個別のフィードバックを提供する取り組みを始めたと発表しました。
この人工知能アバターは、アメリカのスタートアップ企業「ヘイジェン」によって開発されたということです。起業家を対象とした8週間のプログラム「ファウンドリー」に導入されており、受講料は699ドル(約10万8000円)としています。プログラムでは毎週、実際の講師によるオンライン講義が行われますが、模擬プレゼンテーションや役員会の練習におけるフィードバックはアバターが担当する方針です。
アメリカの有力紙の記者が実際にこのシステムを体験したということです。投資会社の共同創業者であるジェフ・バスガング氏のアバターに対し、架空の事業計画を提案しました。その結果、実際のバスガング氏と同様にアバターも厳しい評価を下したものの、記者は「プレゼンテーション中、アバターの笑顔が不自然に固定されていた」と指摘しています。
プロジェクトの責任者を務めるカタリーナ・リングス氏は、当初の活用方法について、文字入力による対話型の自動応答システムを想定していたとしています。しかし、試験版を提供した結果、受講生からより具体的な指導を求める声が上がったため、現在のアバター形式を採用したということです。
新しい技術に対して否定的な意見を持つ学生も一部に存在する一方で、今回のプログラムの参加者からはアバターに対して好意的な評価が寄せられているということです。自身のデジタル分身について、バスガング氏は「少し不気味だ」としながらも、「学生たちからは非常に好評を得ている」としています。
