アメリカのテクノロジー企業は、孤独感の解消を目的としたAI(人工知能)搭載のウェアラブル端末「Friend(フレンド)」について、新たに音声機能を追加した改良版を発表しました。
この端末は、起業家のアヴィ・シフマン氏が2年前に開発したもので、これまで利用者の日常についてテキストメッセージを送受信できる機能が搭載されていました。同社は今週、製品を大幅に刷新し、新たにスピーカーを内蔵して音声での対話が可能になった「Friend 2.0」を発表しました。
公開された新しいプロモーション映像では、利用者が端末に向かって人間関係や仕事の目標について語りかけ、端末が独自のキャラクターとして励ましの言葉を返す様子が紹介されています。
販売価格は249ドル(約3万8600円)に設定されており、2年前の発売当初の価格である99ドル(約1万5300円)から大幅に引き上げられました。
具体的な用途については、日常的な会話機能が中心とみられています。開発者のシフマン氏はSNS上で製品のねらいについて、「アシスタントや恋人ではなく、よき相談相手や親友、あるいは神のような存在を提供することに関心がある」と説明しています。
同社はこれまでにも、ニューヨークの地下鉄で大規模な広告キャンペーンを展開し、話題を集めました。一方で、人間同士のつながりがデジタル機器に置き換えられることへの一部の反発から、ポスターに落書きされるなどの被害も受けていたということです。
現在、AIを搭載したウェアラブル端末は、新たなテクノロジーとして注目されているものの、広く普及するには至っていません。同種の端末を開発した別の企業が、販売不振により1年足らずで事業の停止に追い込まれるなど、市場への定着が今後の課題となっています。
