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2025年7月17日
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GMとレッドウッド・マテリアルズがEV電池でデータセンターに電力供給

GMとレッドウッド・マテリアルズは、EV電池を再利用してデータセンターに電力を供給する新たな取り組みを発表しました。

NihonTechHub

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技術系ジャーナリスト
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自動車メーカーのGMとリサイクル企業のレッドウッド・マテリアルズは、EVの新旧電池を活用して定置型エネルギー貯蔵を行う取り組みを開始したと発表しました。

GMからのセカンドライフバッテリーは、すでにレッドウッドのプロセスを経て、ネバダ州スパークスにある同社の本社で12メガワットのマイクログリッドに組み込まれています。この電力は、近隣のクルーソー社が所有する2,000 GPUのデータセンターに供給されています。

このマイクログリッドは、レッドウッドが6月に発表した新しいエネルギー貯蔵部門の一環で、EV電池を電力網規模のエネルギー貯蔵に再利用することに焦点を当てています。同社の試験によれば、施設に到着した多くの電池はまだ十分な寿命を持っているということです。

レッドウッドは、埋め込まれた素材をリサイクルするのではなく、電池パックをそのまま維持し、太陽光や風力で発電された余剰電力を後で使用するために貯蔵できる大規模なエネルギー貯蔵システムを構築しています。クルーソー社向けのプロジェクトでは、電池は太陽光パネルから供給されています。

レッドウッドの共同創業者兼CEOであるJBストラウベル氏は、「この分野はコアのリサイクル事業よりも速く成長する可能性がある」と述べています。レッドウッドは、すでに米国で使用済みまたは廃棄された電池の約70%を回収しており、2028年までに20ギガワット時のエネルギー貯蔵を展開する計画です。

レッドウッドは、異なるメーカーや化学組成の電池パックを統合する能力が競合他社に対する優位性をもたらす可能性があるとしています。

GMとレッドウッドは既に協力関係にありますが、今回の新たな取り組みはその拡大を示しています。特筆すべき点として、GMが古い電池だけでなく新しい電池もレッドウッドに供給することにより、EV販売の不均衡な成長に対するヘッジを行っているということです。今年の第2四半期には新車販売が6.3%減少しましたが、税制優遇措置が9月30日に終了する前に急増することが予想されています。

一方、エネルギー貯蔵は近年一貫して成長しており、今年の第1四半期には前年同期比57%増の新記録を達成しました。

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