IT専門家などは、Comu社が展開する新型AIボイスレコーダー「Action Pro」について、ハードウェアの性能は高いものの、有料のAI機能の完成度に課題があるという評価結果を発表しました。
近年、スマートフォンの多機能化が進む一方で、通知などの負担を減らすために、あえて単一機能に特化したガジェットの需要が高まっています。Comu社の「Action Pro」も、そうした背景から開発された独立型の録音デバイスです。
この製品の価格は180ドル(約2万7900円)で、厚さ7ミリのアルミニウムとプラスチックの筐体を採用しています。スマートフォンなどの背面に磁石で取り付けることが可能です。競合製品よりも厚みがあるものの、汎用性の高いUSB-C端子を搭載しています。また、バッテリー駆動時間は最大70時間と、長時間の利用が可能となっています。
本体には6つの高性能マイクが搭載されており、スマートフォンでは捉えにくい離れた場所の音声も拾うことができるとしています。録音された音声データ自体の音質はやや劣るものの、文字起こしの精度は非常に高いということです。同社はOpenAIやGoogleなどのAI技術を活用していますが、一部の競合製品と比較すると、誤変換がやや多い傾向にあると指摘されています。
Comu社は、複数のAI企業と提携し、高度なAIモデルを活用することで、業務の効率化を目指す方針です。「Claude Opus 5」や「GPT-5.6 Terra」などの基盤モデルと連携し、録音データの要約からプレゼンテーション資料などを自動生成する機能を提供しています。
しかし、専用アプリの設計に課題があり、使い勝手が悪いという評価を受けています。さらに、文字起こし機能は無制限で利用できるものの、翻訳や資料作成などの主要なAI機能を利用するには、月額10ドル(約1550円)の有料プランに加入する必要があります。
製品に搭載された専用のAIボタンを通じて、カレンダーへの予定追加などの自動化を目指していますが、現状では外部アプリとの連携機能の多くが「近日公開」となっており、十分に機能していません。
専門家の間では、ハードウェアとしては優秀な会議用レコーダーであるものの、ソフトウェアの未熟さが目立ち、現状の価格設定を正当化するのは難しいという見方が出ています。より安価な120ドル(約1万8600円)以下の同社製品「Note Pro」や、パソコン向け機能が充実している他社製品を推奨する声も上がっているということです。
