アルファベット傘下のウェイモは、フィラデルフィアとニューヨークで自動運転車の試験を開始すると発表しました。これにより、北東部の都市への進出を目指しているということです。
ウェイモの「ロードトリップ」と呼ばれる試験は、商業展開をすぐに行うというものではありません。今年はヒューストン、オーランド、ラスベガス、サンディエゴ、サンアントニオでも同様の試験が行われています。通常、これらの試験では少数の人間が運転する車両を新しい都市に送り込み、地図を作成します。その後、人間が運転席に座った状態で自動運転の試験を行い、得られたデータをエンジニアにフィードバックしてAIドライバーの性能を向上させる方針です。
このような試験が商業展開に結びつくケースもあります。2023年にはロサンゼルス郡のサンタモニカで試験が行われ、現在ではロサンゼルス市内で商業サービスが展開されています。
フィラデルフィアでの試験では、市内中心部や高速道路など複雑な地域に車両を配置する計画です。ウェイモの広報担当者によれば、フィラデルフィアの様々な地域で、北中部からイーストウィック、ユニバーシティシティ、デラウェア川東部まで、昼夜を問わず運転するということです。
ニューヨークでは、マンハッタンのセントラルパーク北部からバッテリー、ダウンタウンブルックリンの一部まで手動運転で車を走らせる予定です。また、ニュージャージー州のジャージーシティやホーボーケンの一部も地図に含める方針です。
ウェイモは先月、ニューヨーク市での人間が運転席に座った状態での自動運転車の試験許可を申請しましたが、まだ承認は得られていません。
ウェイモがニューヨークでの試験許可を得た場合でも、商業展開までの道のりは長いということです。ニューヨーク市の自動運転車規制では、人間が前席にいない状態での自動運転車の展開は現在認められておらず、ウェイモはこの法律の変更を求めています。
ウェイモの全国での試験は、アトランタ、オースティン、ベイエリア、ロサンゼルス、フェニックスで提供されている商業ロボタクシーサービスに基づいています。ウェイモは今年マイアミで、2026年にはワシントンD.C.での展開を計画しています。