アメリカのIT大手グーグルの親会社、アルファベット傘下の自動運転開発企業「ウェイモ」は、イギリス・ロンドン市内の公道で自動運転車の走行試験を開始したと発表しました。2026年の商用ロボタクシーサービスの開始に向けた準備を進めるということです。
ウェイモは去年10月、ロンドンでの走行試験の計画を明らかにしていました。これまでは従業員が手動で運転して市内の地図データを作成していましたが、今回、自動運転システムを搭載したおよそ100台の電気自動車による試験に移行しました。現在は安全確認のため運転席に人が座った状態で、市内のおよそ260平方キロメートルの範囲で試験を行っているということです。
ウェイモの共同最高経営責任者(CEO)であるドミトリ・ドルゴフ氏は、SNSへの投稿で「AI(人工知能)の基本機能は非常にうまく適応している。現在は専門家が同乗し、イギリスの道路特有の状況を学習している」と述べ、完全無人化に向けた重要な一歩であると強調しています。
また、同社はイギリス国内での人材採用や、ロンドン市内での複数のサービスセンターの設立を進めているとしています。ヨーロッパでの事業拡大の基盤を築くため、現地の緊急車両などの関係機関とも連携していく方針です。同社は2019年にオックスフォード大学発のスタートアップ企業を買収し、現地に開発拠点を開設するなど、以前からイギリスとの関係を深めてきました。
完全な無人運転によるサービスを提供するためには、イギリス政府による試験プログラムの規制や承認プロセスが最終決定される必要があります。ウェイモは今後、無人での走行試験や従業員向けの試験運用を経て、2026年に一般向けのロボタクシーサービスを開始する計画です。
現在、ウェイモはアメリカ国内のアトランタやロサンゼルスなど11の都市で、3000台以上のロボタクシーを商用展開しています。ロンドンは同社にとって初の海外市場となる可能性がありますが、イギリスの自動運転スタートアップ企業「ウェイブ」やアメリカの「ウーバー」もロンドンでのサービス開始を計画しており、競争が激しくなることが予想されます。
なお、ウェイモは東京でも走行試験を行っているほか、競合するウェイブやウーバー、日産自動車も2026年後半までに東京で実証実験を開始する協定を結んでおり、各社の開発競争は国際的に広がっています。
