アメリカの自動運転開発企業「ウェイモ」は、工事区間周辺での車両の挙動に問題があったとして休止していた自動運転タクシーの高速道路での運行について、順次再開すると発表しました。
ウェイモはSNSを通じて、同社が初めて自動運転タクシーの配車サービスを開始した西部アリゾナ州フェニックスを皮切りに、高速道路での運行を段階的に再開する方針を明らかにしました。数日以内には、ロサンゼルスやサンフランシスコ・ベイエリアなど、他の都市にも対象を広げるということです。
ウェイモの声明によりますと、高速道路の工事区間周辺での走行性能を向上させるため、ソフトウェアの更新を実施したということです。これにより、周囲の状況認識や経路案内の機能が強化されたとしており、工事区間を含むすべてのサービス提供地域で高速道路での運行を再開するとしています。
今回の運行休止と再開の背景には、自動運転タクシーに対する監視の目が厳しくなっていることがあります。自動運転車が救急車や消防車の進路を妨害したり、事件現場に進入したりしたほか、カラーコーンなどの安全標識を認識できないといったトラブルが相次いで報告されています。こうした事態を受け、連邦政府の規制当局に対し、自動運転車の事業者向けの全国的な最低安全基準を設けるよう求める法案も提出されています。
ウェイモは11月、サンフランシスコ、フェニックス、ロサンゼルスで高速道路を利用した自動運転タクシーの運行を開始しました。移動時間の短縮や空港へのアクセスの向上が図られ、利用者の間で人気を集めていました。その後、マイアミでも高速道路でのルートが追加されています。
しかし、5月に高速道路での運行が突如休止されました。ウェイモは6月、アメリカ運輸省道路交通安全局(NHTSA)に提出した文書の中で、自動運転タクシーが閉鎖された高速道路の工事区間に進入する事例が少なくとも13件確認されたとして、およそ4000台の車両を自主回収(リコール)したと報告しました。この問題に関連するけが人や衝突事故は報告されていないということですが、事態を重く見た同社は高速道路での運行を一時的に制限する措置をとっていました。
今回のリコールは、ウェイモの自動運転タクシーにとって6回目となります。過去には、冠水した道路に進入した問題や、スクールバスの周辺で違法な挙動を示したことによるソフトウェアの修正などが行われています。
