カード・アゲインスト・ヒューマニティは、スペースXに対する不法侵入訴訟を和解したと発表しました。この訴訟は、同社が2017年に購入したテキサス州キャメロン郡のリオグランデ川沿いの土地を巡っていました。この土地は、トランプ前大統領の国境の壁を阻止する目的で、15ドル(約2300円)の寄付を15万人から集め、総額約3億5000万円で購入したものです。
スペースXはこの土地の隣にスターシップ打ち上げ施設を建設しており、2024年にカード・アゲインスト・ヒューマニティがスペースXによる不法侵入を訴えました。同社は、スペースXが建設機材を無断で土地に置いたと主張しています。和解の条件は明らかにされていませんが、カード・アゲインスト・ヒューマニティは当初1億5500万円を求めていました。
支持者には現金の代わりに、イーロン・マスクに関する特別なカードパックが提供される予定です。カード・アゲインスト・ヒューマニティは声明で、「マスクのような強者に立ち向かい、和解に至ったことを喜んでいる」と述べています。また、スペースXの建設機材が撤去され、土地を自然な状態に戻す方針です。
訴訟は迅速に進み、証拠開示手続きが完了し、11月に裁判が予定されていました。カード・アゲインスト・ヒューマニティは、スペースXが不法侵入を認めたとし、これは「大きな勝利」としています。しかし、裁判費用が高額になることから和解を選択しました。
イーロン・マスクは、法廷での闘争を厭わない姿勢で知られていますが、今回の和解はその例外となりました。今年に入ってからも、マスクの会社は他の訴訟でも和解に応じています。
