アメリカのIT企業「スナップ」は、第2四半期の決算説明会を開き、9月に発売を控えるスマートグラス「Specs(スペックス)」について、エバン・シュピーゲルCEOが予約状況に関する質問への直接的な回答を避け、一般消費者への普及には実機体験が重要だとする考えを発表しました。
シュピーゲルCEOは投資家に対し、「消費者は実際に製品を試したいと考えているということです」と述べました。価格が2,195ドル(約34万円)と高額であるため、開発者やプラットフォームに詳しい層には技術的な進歩が理解されているものの、一般の消費者にとっては実際に手に取って体験することが極めて重要になるとしています。また、今後の発売イベントが、消費者向けの展開における重要な出発点になるということです。
スナップは10年以上の開発期間を経て、今年6月に「Specs」を発表しました。このウェアラブル端末の価格は約34万円であり、競合するメタの「レイバン」スマートグラスの最低価格である350ドル(約5万4000円)を大きく上回る一方、アップルの「ビジョン・プロ」の最低価格である3,500ドル(約54万3000円)よりは低く設定されています。
説明会では投資家から、スナップの企業規模でこの事業戦略が財務的に成立するのかという懸念や、他社と提携せずに単独で開発を進める理由についての質問が相次ぎました。さらに、アップルやメタ、アルファベットといった巨大IT企業と競争できる根拠についても説明が求められたということです。
これに対しシュピーゲルCEOは、次世代のコンピューティングプラットフォームを開発する長期的な機会は「非常に大きい」と強調しました。同社がこの分野における先行企業であることに触れ、「製品を技術的な観点から実現することがいかに困難であるか、まだ十分に理解されていない部分がある」と述べています。
また、「かつてソーシャルメディア市場に参入した際、我々は後発であり、成長を続けるために革新を起こす必要がありました。しかし、今回の機会は我々が先行者であるという点で非常にユニークであり、イノベーターとしての強みが最大限に発揮される」としています。独自の技術開発を通じて、市場での競争力を高めていく方針です。
さらに、市場への適合性に関する質問に対し、シュピーゲルCEOは、一般消費者に広く普及するのは2020年代の終わり頃になるという見通しを示しました。「販売台数を本格的に伸ばすためには、製品の軽量化やコスト削減を進める必要がある」とする一方で、「開発者たちがすでに数年前からSpecsのプラットフォーム上で開発を続けていることは、大きな強みになっているということです」と自信を示しました。
