アメリカのIT大手アマゾンの創業者、ジェフ・ベゾス氏らが支援する電気自動車(EV)のスタートアップ企業「スレート・オート」は、低価格のピックアップトラックの生産に向けて、新たに6億5000万ドル(約1007億5000万円)の資金を調達したと発表しました。2026年末までの生産開始を目指す方針です。
同社によりますと、今回の資金調達は投資会社のTWGグローバルが主導したということです。これまでの累計調達額は約14億ドル(約2170億円)に上るとしています。
スレート・オートは、アマゾンの元幹部らが中心となって2022年に設立されました。最近では、アマゾンの元副社長であるピーター・ファリシー氏を新たな最高経営責任者(CEO)に任命するなど、経営体制の強化を図っています。
現在、アメリカのEV市場は、最大7500ドル(約116万円)の連邦税額控除が昨年廃止されたことなどを受け、販売の伸び悩みが指摘されています。大手自動車メーカーがEVの投入計画を見直す中、同社は市場の低価格帯に特化する独自の戦略をとっています。
同社が開発中のEVトラックは、必要最小限の機能を備えたモデルで、価格は2万ドル台半ば(約380万円台半ば)からとなる見通しです。顧客は追加料金を支払うことで、約5000ドル(約77万円)のSUV仕様への変更キットなど、様々なカスタマイズが可能になるということです。
当初は2万7000ドル(約418万円)程度の価格設定を計画しており、税額控除を適用した場合は2万ドル(約310万円)未満になるとアピールしていました。最終的な販売価格は今年6月に発表される予定です。
税額控除の廃止後も同社のEVに対する関心は高く、これまでにキャンセル可能な予約が16万件以上寄せられているということです。今後は、インディアナ州にあるかつての印刷工場を数百億円規模の資金を投じて改修し、生産拠点として整備する方針です。
