アメリカのIT大手アマゾン傘下で、自動運転技術を開発する「ズークス(Zoox)」は、西部ネバダ州のラスベガスで提供しているロボタクシー(自動運転タクシー)の配車サービスについて、8月10日から有料での提供を開始し、本格的な商業運転に乗り出すと発表しました。
ズークスは、およそ1年前からラスベガスで一般向けにロボタクシーのサービスを提供してきましたが、これまでは無料で運行していました。今回、有料化に踏み切ることで、長年の目標であった商業化を実現することになります。
同社は2014年にシリコンバレーで創業し、専用の電気自動車(EV)や自動運転システム、配車アプリの独自開発を進めてきました。2020年にアマゾンに買収された後、ハンドルやペダルがなく、多数のセンサーを備えた箱型の無人車両を発表し、過去6年間にわたり公道でのテストやハードウェアの改良を重ねてきました。
過去12年間にわたり、同社は資金調達や技術開発、試験走行の許可取得、さらにはリコールなど多くの課題に直面してきました。しかし先週、アメリカの交通安全当局であるNHTSA(運輸省道路交通安全局)から、連邦自動車安全基準の一部を一時的に免除する特例措置が認められたということです。
ズークスの車両には、法律で義務付けられている従来の運転装置がないため、有料で顧客を乗せるためにはこの特例が必要でした。今回の商業目的の特例措置は2年間有効で、最大2500台の車両を配備することが認められています。
同社は現在、カリフォルニア州サンフランシスコやテキサス州オースティンなどでもロボタクシーを運行していますが、カリフォルニア州で商業運転を行うためにはさらに2つの許可が必要なため、当面は無料でサービスを提供する方針です。
ラスベガスでの利用料金は、基本料金に加えて、乗車から降車までの移動距離と時間に基づいて計算されるということです。最適なルートに基づいて事前に確定した料金が提示され、実際の走行ルートが変更された場合でも料金は変わらないとしています。
また、空港への送迎や、大型イベント会場への移動の際には、追加料金が発生する場合があるということです。ズークスは、既存の配車サービスにおける快適性を重視したクラスと同等の、競争力のある価格設定を目指すとしています。
