テスラは、サンフランシスコで限定的なロボタクシーサービスを開始する方針を発表しました。これは、先月テキサス州オースティンでの初期展開に続くもので、今週末に開始されるということです。
同社は、運転席にドライバーが乗る形でのサービス提供を計画しています。これは、テスラが無人運転のテストや展開に必要な許可を持っていないためです。カリフォルニア州のDMV(車両管理局)の記録によると、無人運転の許可はまだ取得していないということです。
また、一般の人々に乗車を提供するために必要なカリフォルニア州公共事業委員会からの許可を取得したかどうかも明らかではありません。現在のところ、社員に対してのみサービス提供が許可されています。Business Insiderによれば、テスラはオーナーに対してサービスのテストを依頼する招待状を送る計画であり、イーロン・マスクCEOは水曜日の電話会議で、カリフォルニアでの規制承認を進めていると述べています。
このカリフォルニア進出は、DMVがテスラの自動運転機能に関する約束を巡る数年にわたる訴訟の一環として、同州での車両販売を停止しようとしている中で行われています。また、テスラは自動運転支援システム「オートパイロット」に関連する死亡事故に関する訴訟でも審理中です。
テスラは6月22日からオースティンで招待制のロボタクシーサービスを実施していますが、これはマスク氏が長年示唆してきたものとは大きく異なります。サービスは主にオースティンのダウンタウンと主要な通りに限られており、車が誤った動作や危険な動作をしそうな場合に介入できる安全オペレーターが助手席に乗っています。サービス開始時は約10台の車両で運営されていましたが、オースティンで運用されているモデルYの台数やオペレーターが介入した回数は明らかにされていません。
これは、マスク氏が10年間取り組んできた「一般的な解決策」からは程遠い状況です。マスク氏はかつて、テスラが開発している自律ソフトウェアに自信を持ち、ロサンゼルスからニューヨークまで車を運転させることができると述べていましたが、それは実現していません。マスク氏は今週、フロリダとアリゾナへの展開も試みていると述べています。TechCrunchによれば、テスラはアリゾナでのドライバー有無に関わらず運転するための必要な認証プロセスを開始したと報じられています。