アメリカの電気自動車大手、テスラは、第1四半期の決算を発表し、自動車部門の売上や運転支援システムの利用者の増加が業績を牽引し、売上高と利益が前年同期を上回ったと発表しました。
テスラが発表した第1四半期の決算によりますと、売上高は223億8000万ドル(約3兆4689億円)となり、前年同期の193億ドル(約2兆9915億円)から16%増加しました。このうち自動車部門の売上高は162億ドル(約2兆5110億円)となり、前年同期の139億6000万ドル(約2兆1638億円)から増加しています。また、純利益は4億7700万ドル(約739億円)で、前年同期の4億900万ドル(約634億円)を上回りました。
高度運転支援システム「FSD」などのサブスクリプション利用者が128万人に達したことが業績を押し上げたということです。また、14億4000万ドル(約2232億円)のフリーキャッシュフローの黒字を確保したとしています。決算発表を受け、時間外取引で同社の株価は4%上昇しました。
一方で、電気自動車の販売そのものには課題も残されています。第1四半期の世界での納車台数は35万8023台となり、市場の予想を下回りました。生産台数は40万8386台で、納車台数を大きく上回っているということです。
テスラの業績は、アメリカ政府が電気自動車に対する7500ドル(約116万円)の税額控除を終了した影響などを受け、販売が落ち込む厳しい状況に直面していました。今回の決算は前年同期と比べると改善が見られるものの、税額控除終了前の駆け込み需要があった直近の第3四半期の売上高280億ドル(約4兆3400億円)や、第4四半期の249億ドル(約3兆8595億円)と比較すると、依然として低い水準にとどまっています。純利益についても、第3四半期の13億7000万ドル(約2124億円)や第4四半期の8億4000万ドル(約1302億円)を大きく下回る結果となりました。
イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、同社が従来の電気自動車メーカーから、AIやロボティクスを中心とした企業への移行期にあると説明しています。
しかし、現在はまだ従来の電気自動車事業に依存しており、カリフォルニア州の工場で計画されている人型ロボット「オプティマス」の量産や、無人タクシー「ロボタクシー」の本格的なサービス展開には至っていません。ロボタクシーは現在、テキサス州のオースティンやダラスなどで限定的に運行されていますが、利用は極めて限られており、今後の成長に向けた事業の多角化が課題となっています。
