テスラは今年の第2四半期に38万4122台の車両を納車したと発表しました。これは前年同期比で13.5%減少しており、2024年の総販売台数を下回る可能性があるということです。これが実現すれば、テスラは2年連続で販売台数が減少することになります。なお、同社はかつて年間50%の納車成長を目指していたとしています。
今四半期の販売台数は第1四半期をわずかに上回るものの、過去2年以上で最も低い四半期となりました。これが初の完全な四半期となり、CEOのイーロン・マスク氏がトランプ政権内での活動を開始した後、全米で「テスラ・テイクダウン」抗議が始まりました。
マスク氏は、第1四半期の販売不振は、アップグレードされたモデルYの発売準備のために全工場で生産ラインを停止したことが一因であると説明していました。第2四半期には同様の生産変更はなかったとされていますが、ビジネスインサイダーによれば、モデルYとサイバートラックのラインで働く一部のスタッフが5月末に数日間自宅待機を指示されたということです。
テスラは7月23日に公式の収益報告を発表し、この厳しい四半期の財務的影響を明らかにする予定です。
先週、マスク氏は長年の側近であるオミード・アフシャー氏を解任したと報じられました。アフシャー氏は米国とヨーロッパの製造と販売を担当していました。マスク氏はトランプ政権での活動を減らし、テスラや他の事業により多くの時間を割くとしています。その後、テスラはテキサス州オースティンで限定版のロボタクシーサービスを開始し、ブルームバーグ・ニュースはマスク氏がアフシャー氏の販売役を引き継ぐと報じています。
他の自動車メーカーも最近はEVの販売に苦戦しており、フォードは米国でのEV販売が前年同期比31%減少したと発表しました。テスラの数字は世界販売を対象としています。ヒュンダイやキアも米国でのEV販売が第2四半期に減少しましたが、ゼネラルモーターズは新型車や改良モデルのおかげで米国のEV販売を前年同期比で増加させました。
テスラは過去2年間で販売を促進するためにあらゆる手段を講じてきました。米国および海外で価格を大幅に引き下げ、低金利プロモーションを複数回実施しました。また、全モデルに若干の改良を加え、モデルY SUVは特に顕著な外観変更を受けました。
同社は「より手頃な価格」のモデルを開発中であるとし、これはモデルYやモデル3セダンの簡素化版であると報じられています。今年前半に生産開始予定とされていましたが、実現したかどうかは明らかにしていません。マスク氏は以前、テスラの専用ロボタクシー車両「サイバーキャブ」をベースにした次世代プラットフォームで2万5000ドルの車を製造する計画を放棄しましたが、これはまだ試作段階にあります。