アメリカの巨大エンターテインメント企業「ライブ・ネーション」について、連邦陪審は違法な独占状態にあるという評決を下したことがわかりました。これにより、子会社のチケット販売大手「チケットマスター」との企業分割に発展する可能性があるということです。
この裁判は、アメリカ司法省と40の州の司法長官が2024年、独占禁止法に違反しているとして同社を提訴したことから始まりました。ライブ・ネーションとチケットマスターは2010年に合併して以降、国内のチケット販売やイベント会場の予約の大部分を支配してきました。訴状によりますと、この合併によって他社の参入が困難になり、競争が失われた結果、顧客は不当な価格設定を受け入れざるを得なくなったとしています。
先月、司法省はライブ・ネーションとの間で暫定的な和解に至りました。しかし、34の州の司法長官は裁判を継続する方針を示し、今回の陪審による評決に至ったということです。
裁判の過程では、同社の従業員間で交わされた社内チャットのメッセージが証拠として提出されました。この中には、駐車場の料金引き上げをめぐって「顧客は非常に愚かだ。搾取するのが申し訳ないくらいだ」などと嘲笑する内容や、「完全に搾取している」といった不適切なやり取りが含まれていました。検察側は、これが顧客に対する同社の真の姿勢を表していると指摘しています。
これに対し、ライブ・ネーション側は「思いつきの冗談にすぎず、会社の方針や意思決定を示すものではない」と反論しています。
司法省との和解案には、ライブ・ネーションが2億8000万ドル(約434億円)の罰金を支払うことや、少なくとも13のイベント会場を売却し、競合他社の利用を認めることなどが盛り込まれていました。
しかし、今回、陪審が違法な独占状態にあると認定したことで、さらに厳しい措置が取られる可能性があるとみられています。具体的な是正措置は後日、裁判官によって決定される予定ですが、ライブ・ネーションとチケットマスターの企業分割が命じられる可能性も残されているということです。
