アメリカの新興電気自動車(EV)メーカー、リビアンは、今年1年間の販売見通しを従来より引き上げ、最大で7万台に達する見込みだと発表しました。アメリカ国内でEV市場の成長が鈍化する中、第2四半期の納車台数が予想を上回ったことが要因だとしています。
リビアンはこれまで、今年の納車台数を6万2000台から6万7000台と見込んでいましたが、これを6万5000台から7万台に上方修正しました。昨年の納車実績は4万2247台であり、今回の引き上げは同社にとって着実な成長を示すものだということです。
現在、アメリカ国内ではEVの販売成長が減速しています。その背景には、連邦議会による最大7500ドル(約116万円)のEV税額控除の廃止や、トランプ政権による環境規制の撤廃などが影響しているとされています。こうした逆風の中での見通し引き上げは、新たに投入された量産型SUV「R2」に対する高い期待が裏付けられた形だとしています。
リビアンは、見通しを引き上げた具体的な理由については明らかにしていませんが、第2四半期の業績が自社の予想を上回ったと説明しています。商用バン(EDV)や既存モデル「R1」の販売が前の四半期に比べて堅調に推移したことに加え、「R2」の納車が始まったことが寄与したということです。
発表によりますと、第2四半期の生産台数は1万2613台、納車台数は1万2194台でした。当初の納車予想は9000台から1万1000台としていました。
同社は、先月から販売を開始した新型SUV「R2」に大きな期待を寄せています。販売価格は約5万8000ドル(約899万円)からとなっています。年間数十万台の「R2」を生産する体制を整えるため、イリノイ州の工場を拡張しているほか、ジョージア州に新たな生産施設を建設する方針です。
今年の「R2」の具体的な販売目標は公表されていませんが、クレア・マクドノー最高財務責任者(CFO)は以前、2万台から2万5000台という見通しを示していました。今回の見通し引き上げが「R2」の好調によるものか、それとも商用バンや高価格帯の「R1」によるものかは明らかになっていません。
納車台数の増加は、多額の赤字を抱えるリビアンの収益改善につながる見通しです。同社はこれまで、2027年に黒字化する目標を掲げていました。しかし、配車大手ウーバーに自動運転機能を搭載した「R2」を供給する契約を結んだことに伴い、自動運転ソフトウェアの開発投資を優先するため、黒字化の目標時期を先送りする方針を示しています。
