アメリカのIT大手アップルは、アプリ配信などのサービス部門の有料購読者数が15億人を突破したと発表しました。一方で、直近の四半期決算では、モバイルゲーム市場の減速やアプリストアの規約変更などが影響し、サービス部門の売上高が市場の予想を下回ったということです。
アップルが発表した第3四半期決算によりますと、アプリ配信サービス「App Store」や音楽配信、クラウドサービスなどを含むサービス部門の売上高は307億4,000万ドル(約4兆7,647億円)でした。これは、市場の予想である312億2,000万ドル(約4兆8,391億円)を下回る結果となりました。
ハードウェアの販売が記録的な好調を示すなか、サービス部門のみが予想に届きませんでした。中国市場での売上低迷も重なり、発表後の時間外取引で同社の株価は4%以上下落しました。
アップルのケバン・パレク最高財務責任者(CFO)は、サービス部門の伸び悩みの背景として、主力である「App Store」への影響を挙げました。具体的には、モバイルゲーム市場の減速に加えて、アメリカなど一部の国で実施されたビジネスモデルの変更が影響したとしています。
この変更は、裁判所の命令により、アプリ開発者が「App Store」を経由せずに顧客の決済を処理することを認めたものです。アップルは、この問題が売上に与えた具体的な影響額については言及を避けましたが、最終的な判断は連邦最高裁判所に委ねられていると説明しています。
また、売上未達の要因はアプリストアの問題だけではないとしています。主な要因として為替変動の影響を挙げたほか、前年同期にヒットした映画「F1」の収益による反動減もあったということです。
一方で、アップルはサービス事業の将来的な成長に自信を示しています。パレクCFOによりますと、サービス部門全体の有料購読者数は、2025年1月時点の10億人から15億人へと増加しました。先進国では過去最高、新興国でも6月期として過去最高の売上を記録したということです。
さらに、広告事業や「AppleCare」、「Apple Music」などの各部門が好調に推移しているほか、クラウドや決済サービスも過去最高の売上を達成したとしています。
アップルは今後の戦略として、新たなクリエイター向けサブスクリプションや、決済サービス「Apple Cash」での割り勘機能の導入などを通じて、顧客の利用をさらに促す方針です。また、決済大手クラーナと提携した新たなアップグレードプログラムの提供により、機器の販売とサービス収益の双方を拡大していくとしています。
