アメリカのIT企業「OpenAI」は、インフルエンサーを招いた同社初となる招待旅行を開催したと発表しました。しかし、AI=人工知能の利用をめぐる環境への影響などから、インターネット上で批判の声が相次いでいるということです。
OpenAIは週末、ニューヨーク州北部の高級リゾート施設に複数のインフルエンサーを招き、「サマークラブ」と称するイベントを開催しました。参加者は地元の食材を使った食事や養蜂などの体験活動のほか、OpenAIの製品をより効果的に活用するための講座を受講したということです。
参加したインフルエンサーがSNSに動画を投稿したところ、多くの批判的なコメントが寄せられました。あるインフルエンサーの投稿には、「豪華なホテルの部屋のために魂を売ったのか」といった声や、AIデータセンターが環境に与える影響について説明を求める声が相次ぎました。批判を受けて、投稿を削除した参加者もいるということです。
OpenAIの広報担当者は、今回のイベントについて、対話型AI「ChatGPT」の実用的な使い方を広く伝えるためのマーケティング活動の一環だとしています。そのうえで、「クリエイターは製品の情報を伝える重要な存在であり、AIの普及に伴う健全な議論を歓迎する」とコメントしています。
同社は今年2月、SNS大手のInstagramから幹部を起用し、クリエイターとの連携を強化する方針を示していました。他のAI開発企業も同様の取り組みを行っていますが、今回のOpenAIのイベントに対しては特に強い反発が起きています。
批判の背景には、AI開発に伴う環境負荷や倫理的な問題への懸念があります。OpenAIは現在、オハイオ州で約5000億ドル(約77兆5000億円)規模のデータセンター建設計画を進めているとされています。また、アメリカ国防総省と約2億ドル(約310億円)の契約を結んでいることも、反発を招く要因になっていると指摘されています。
あるSNSユーザーは、「世界が多くの課題に直面している中で、1泊5000ドル(約77万5000円)の高級ホテルに滞在することを自慢するようなイベントは、AIに対する否定的な意見をさらに強めるだけだ」と苦言を呈しています。
