アメリカのトランプ政権は、利用を制限していたアメリカのAI企業「アンスロピック」のサイバーセキュリティ向けAIモデルについて、100以上の政府機関や企業に対して利用を許可したと発表しました。
アンスロピックが開発した強力なサイバーセキュリティ向けAIモデル「Mythos 5」と「Fable 5」は、アメリカ政府の規制により2週間前から市場での提供が停止されていました。ロイター通信などの報道によりますと、トランプ政権はこの方針を一部転換し、特定の100以上の政府機関および企業に対して「Mythos 5」の提供を認めるということです。
今回の決定では、対象となる組織で働くアメリカ人以外の従業員にもモデルへのアクセスが許可されます。また、当初の規制でアクセスが禁じられていたアンスロピック社内のアメリカ人以外の従業員についても、利用が認められるということです。
アメリカのラトニック商務長官は現地時間の金曜日、アンスロピックの幹部宛てに書簡を送り、「特定の信頼できるパートナーが『Mythos 5』にアクセスするための、適切な安全対策が講じられていると判断した」と説明しています。
一方で、もう一つのモデルである「Fable 5」については、今回の指示では言及されていません。「Fable 5」は安全対策を強化したモデルとして規制の数日前に一般公開されましたが、セキュリティ研究者によって制限が容易に突破されたと指摘され、提供が停止されていました。
アンスロピックは金曜日、SNSを通じて声明を発表し、「重要インフラの運営と防衛を担うアメリカの組織に対して、『Mythos 5』を再び提供できるようになった」としています。同社は対象組織へのアクセスを速やかに復旧させるとともに、今後も政府と連携して「Mythos 5」の提供範囲を拡大し、「Fable 5」の一般利用の再開を目指す方針です。
