IT大手のメタ(Meta)は、自社が展開するSNSのフェイスブックやインスタグラムなどで、生成AI(人工知能)の機能を拡充した新たな有料のサブスクリプション(定額制)サービス「Meta One」の提供を開始したと発表しました。
この新サービスは、画像や動画の生成、編集など、多様なAIツールを利用できるのが特徴です。メタは2025年にAI開発企業のスケールAI(Scale AI)に対し143億ドル(約2兆2165億円)の巨額投資を行っています。今回の新プランは、自社のAIモデル「Muse」を収益化する狙いがあるということです。
同社は今年3月にも、月額数ドルでプロフィール設定のカスタマイズなどができる基本有料プラン(インスタグラム・プラス:3.99ドル/約620円、フェイスブック・プラス:3.99ドル/約620円、ワッツアップ・プラス:2.99ドル/約460円)を導入しています。市場調査会社アップフィギュアズのデータによりますと、9月9日の週の時点で、インスタグラムの世界における1日あたりの平均収益は120万ドル(約1億8600万円)、フェイスブックは52万8000ドル(約8180万円)に達しています。これは前の週と比べてそれぞれ475%、143%の増加となり、すでに収益面で成果を上げているとしています。
今回発表された一般向けの新たなプランには、月額7.99ドル(約1240円)の「コア」と、月額19.99ドル(約3100円)の「プレミアム」があります。いずれも既存の基本有料プランの機能を含みつつ、AIの利用枠が拡大されています。具体的な利用上限については、国やシステム状況によって異なるとしています。
また、企業やクリエイター向けにも複数のプランが用意されました。月額14.99ドル(約2320円)からの「エッセンシャル」や、月額49.99ドル(約7750円)からの「アドバンス」のほか、月額149ドル(約2万3100円)からの「エキスパート」、月額499ドル(約7万7300円)からの「マックス」が提供されます。これらのプランでは、AIアシスタント「メタ・ビジネス・エージェント」の利用拡大や、投稿の予約機能、詳細な分析データへのアクセスなどが可能になるということです。
メタは今後、マーケティングやコンテンツ制作を支援する機能をさらに追加する方針です。金融機関の予測では、メタのサブスクリプション事業による増収効果は、2028年までに135億ドル(約2兆925億円)、2030年までに200億ドル(約3兆1000億円)に達すると試算されています。メタとしては、サービスの多角化を通じて収益基盤を強化し、AI分野への先行投資を回収していく方針です。
