アメリカ・フロリダ州に拠点を置くサイバーセキュリティの新興企業「スパー・インテリジェンス(Spur Intelligence)」は、投資会社「インサイト・パートナーズ」などが主導する資金調達ラウンドで、2億ドル(約310億円)を調達したと発表しました。
同社は、アメリカ国防総省の元エンジニア2人によって2017年に設立されました。対話型AI「ChatGPT」が公開される5年前から、自動化プログラムによる脅威を予測していたということです。同社が開発した技術は、巧妙に隠されたボット(自動化プログラム)の通信と人間の正当な利用者を区別し、偽の利用者やサイバー脅威を特定するのに役立つとしています。
資金調達を主導したインサイト・パートナーズのトーマス・クレーン氏は、声明を発表しました。この中で、「犯罪に悪用される高度なVPNや通信の匿名化インフラが急増している」と指摘しています。その上で、「多くの企業は通信の動きを把握できても、その背後にあるインフラを特定できないという深刻な死角を抱えている」と述べ、スパー社の技術への期待を示しました。
悪意のある通信の検知は、企業のセキュリティ担当者にとって長年の課題となっています。しかし、現在のサイバー攻撃の脅威は過去に類を見ない規模に拡大しているということです。
アメリカのIT大手「クラウドフレア」が先月発表した報告書によりますと、2026年半ばの時点で、インターネット上では人間の利用よりもボットによる通信が上回っているとしています。
クラウドフレアの創業者であるマシュー・プリンス最高経営責任者(CEO)は、SNSの「X」に投稿し、「ボット通信が人間を上回るのは2027年になると予想していたが、自律型プログラムによる通信が急速に増加した」と説明しました。インターネットの歴史上初めて、ボットの通信量が人間の通信量を上回ったということです。
