アメリカのIT大手アップルは、サプライチェーン(供給網)で働く従業員を対象とした総額5000万ドル(約77億5000万円)規模の教育支援プログラムを拡大し、ベトナムに新たな教育センターを開設したと発表しました。
アップルは現在、中国への依存を減らし生産拠点の多角化を進めており、ベトナムは製造拠点として重要性を増しています。新たな教育センターは、ハノイ工科大学(HUST)と提携して運営されるということです。
この「サプライヤー従業員能力開発基金」は、供給網における労働環境への懸念に対応するため、2022年に設立されました。アップルは5000万ドル(約77億5000万円)を拠出し、従業員の教育と労働者の権利尊重を推進する方針を示していました。
今回の取り組みにより、学習機会やスキル開発へのアクセスがさらに拡大するとしています。また、人権擁護団体や大学、非営利団体との連携を強化し、従業員の能力向上や職場における権利の理解促進を図る方針です。
ベトナムでのこれまでの支援は、主に障害のある人々へのトレーニング提供に重点が置かれていました。今回の新たな展開は、今年初めにインドで導入された手法を踏襲したものとみられています。
教育センターでは、スマート製造やロボット工学、自動化技術の基礎知識など、需要の高いスキルを身につけるための技術プログラムが提供されるということです。さらに、リーダーシップなどのソフトスキルを学ぶ包括的なキャリア開発コースも用意され、従業員のキャリアアップや新たな職種への挑戦を支援するとしています。
アップルによりますと、このプログラムを通じてこれまでに世界中で900万回のトレーニングが実施されたということです。また、アップルのプログラミング言語「Swift」の研修には、10万8000人のサプライチェーン従業員が参加したとしています。
