アメリカの自動運転開発企業「ウェイモ」は、今年1月に起きた自動運転タクシーと子どもとの接触事故をめぐる調査の一環として、アメリカの交通規制当局からの質問に回答し、関連資料を提出したと発表しました。
アメリカ道路交通安全局(NHTSA)は、提出された資料の第1弾をウェブサイト上で公開しました。当局は残りの回答についても精査を進めており、完了次第、調査ファイルとして公開する方針です。
現在公開されているウェイモの回答部分は、「機密の事業情報」を理由にすべて黒塗りされています。しかし、ウェイモが回答期限の延長を経て資料を提出したことで、当局の調査が進展していることを示しています。
NHTSAはウェイモに対し、学校周辺(スクールゾーン)における制限速度の決定方法や、学校周辺での自動運転タクシーの挙動に関する苦情の有無、ソフトウェアに関する文書など、広範な情報の提供を求めていました。
問題となっている事故は、今年1月23日にカリフォルニア州サンタモニカで発生しました。アメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)が3月に公表した暫定報告書によりますと、学校の近くを走行していたウェイモの自動運転タクシー(ジャガー・Iペイス)の前に、9歳の女の子が飛び出したということです。タクシーは時速17マイル(約27キロ)で走行していましたが、ブレーキをかけて時速6マイル(約10キロ)まで減速したのち、車体の右前方のヘッドライト付近が女の子と接触したとしています。
報告書によりますと、女の子は転倒したものの、自力で歩道に移動し、軽傷を負ったということです。病院への搬送は必要ありませんでした。なお、NTSBによる調査はNHTSAの調査とは独立して行われており、通常12か月後に詳細な最終報告書が公表されるということです。
NHTSAは事故発生の1週間後に調査の開始を発表し、3月23日にウェイモに対して12項目の質問を送付しました。当初の回答期限は5月8日でしたが、今回公開された資料から、ウェイモが5月1日付けの書簡で期限の延長を要請していたことが明らかになりました。
ウェイモの安全担当シニアディレクターは書簡の中で、「双方の共通の目標は、当局の調査に役立つ関連情報を提供することであり、調査の利益にならないような過度な資料作成や確認作業の負担を避けることだ」と説明しています。
ウェイモは5月1日の書簡で質問内容の明確化と期限の延長を求めたのち、7月8日付けの書簡で一部の質問に回答しました。その後、NHTSAは残る10項目の質問について期限の延長を認めました。ウェイモはすでにすべての回答の提出を完了したとしています。
