ロサンゼルスを拠点とするネボヤは、EVトラックの導入を推進するために、約9.3億円(約930万ドル)の資金を調達したと発表しました。
ネボヤは電動トラックを購入し、荷主に提供する事業を展開しています。現在、フォーチュン500に名を連ねる企業10社に対して、カリフォルニアでディーゼルトラックと同等のコストでサービスを提供しているということです。
この成果は、環境に優しいエネルギーに対する批判が高まる中での達成です。創業者のサミ・カーン氏は、フォーチュン500企業にとっても依然として二酸化炭素排出削減の魅力があると述べています。
ネボヤはAIを活用し、トラックのルート最適化や負荷のバランス調整を行い、効率を最大化しつつエネルギー消費を最小化しています。充電スケジュールやバッテリー管理にもAIを活用しているということです。
カーン氏は、運送業務を始めた際に、業界の現状を詳細に分析し、90%の業務が自動化または半自動化できるとの結論に至ったと述べています。これにより、情報伝達の迅速化と正確性が向上したとしています。
ネボヤは、新たに調達した資金を活用し、カリフォルニア以外の州、特にテキサス州に進出する方針です。ヒューストンやダラスでの貨物輸送をすでに開始していますが、ディーゼルトラックと同等のコストを達成するには、さらなる工夫が必要としています。
カーン氏は、テキサス州では充電インフラが不足しているため、乗用車用の充電ステーションやスクールバスのデポを活用するなどの工夫が必要であると述べています。これにより、オフピーク時間に追加の収入を得られ、ネボヤは低コストで急速な拡大が可能となるとしています。
拡大にあたっては、ウーバーのように各地にジェネラルマネージャーを配置し、スタートアップ内のスタートアップとして運営するモデルを採用しています。これにより、競争力を高め、業績を向上させる狙いです。
投資家のショーン・シュウ氏は、ネボヤがディーゼルと同等のコストを達成するまで投資を控えていたと述べています。市場からの需要と検証を確認したかったということです。
シュウ氏は、ネボヤがAIを活用して効率を高めることで、マイルあたりのコストやメンテナンスコストを低下させていると評価しています。結果として、予想以上に多くの資金を調達し、事業拡大に向けて動き出したとしています。