米国の電気自動車メーカー、リビアン(Rivian)から独立した新興企業「Also」は、サプライチェーンの問題により数か月間遅延していた初の電動アシスト自転車について、来週から顧客への出荷を開始すると発表しました。
同社によりますと、価格4500ドル(約69万7500円)の電動アシスト自転車「TM-B」の初回限定モデルが、製造元から米国内の倉庫に向けて出荷されたということです。来週から9月にかけて、初回限定モデルのすべての納品を完了する見通しだとしています。
「Also」は、2022年にリビアン社内の極秘プロジェクトとして発足しました。これは、リビアンのRJ・スカリンジCEOが、アウトドア向けの電気自動車のラインナップを補完する目的で、電動アシスト自転車の開発を模索したことがきっかけです。その後、数年間にわたり構想が練られ、初期のデザインには著名デザイナーのジョニー・アイブ氏が率いるデザイン会社「LoveFrom」も関与したということです。
2025年3月、同社は投資会社エクリプスから1億500万ドル(約162億7500万円)の資金調達を受け、リビアンから独立しました。昨年10月に初のモデルとなる「TM-B」を発表し、当初は2026年春の出荷を目指していました。しかし、サプライチェーンの問題により、出荷時期を7月に延期していました。
同社は6月、出荷延期の理由について「世界的なサプライチェーンの逼迫が主な要因だ」と説明しています。「原材料や電子部品の需要が業界全体で急増し、必要な主要部品に影響が出たことで、製造の立ち上げが一時的に遅れた」としています。その上で、「安全性や品質を一切妥協することなく、影響を最小限に抑えるため、技術および生産チームが24時間体制で対応している」と強調していました。
なお、同社は遅延の原因となった具体的な部品名については明らかにしていません。
一方で、同社は自らを「モビリティ(車両)企業」と位置づけており、今後の事業拡大に向けた戦略を掲げています。具体的には、IT大手アマゾン向けに四輪のペダルアシスト式貨物車両を製造する計画のほか、料理宅配大手ドアダッシュ向けの自動運転配達車両の開発も進める方針です。
今後の課題として、製品の出荷を進めると同時に、顧客対応への注力が求められています。インターネット上の掲示板では、度重なる出荷の遅れや、同社からの情報提供が不足していることに対し、一部の顧客から不満の声が上がっていました。中には、待ちきれずに予約をキャンセルしたとする投稿も見られ、同社にとっては顧客からの信頼回復に向けた対応が急務となっています。
