アメリカのIT大手アルファベット傘下の自動運転開発企業「ウェイモ(Waymo)」と、配車サービス大手「ウーバー(Uber)」は、西部アリゾナ州フェニックスにおける自動運転タクシーの配車サービスに関する提携を終了したと発表しました。
アメリカのメディアの取材に対し、両社が明らかにしたものです。ウーバーによりますと、今回の提携終了は契約期間の満了に伴うもので、今年5月に実施されたということです。ウーバーのアプリを通じて提供されていたウェイモの車両は、すでにウェイモ独自の配車網に統合されており、現在はウェイモの公式アプリから利用可能となっています。
ウーバーは現在、フェニックスにおいて別の企業と新たな自動運転車の提携に向けた準備を進めているとしていますが、具体的な企業名は明らかにしていません。一方で、南部テキサス州オースティンや南部ジョージア州アトランタでは、引き続きウーバーのアプリを通じてウェイモの自動運転タクシーを利用できるということです。
両社は、フェニックスでの実証実験について、それぞれの自動運転タクシー事業の拡大に向けた重要な足がかりになったと高く評価しています。ウェイモは「ウーバーとの数十万回に及ぶ配車実績を経て、車両を自社の配車網に統合しました。この実証実験は、将来の世界的展開に向けた道を切り開く生産的なものでした」とコメントしています。また、ウーバーも「フェニックスでの協力から多くのことを学び、オースティンやアトランタでの迅速な事業拡大に役立てることができました」としています。
両社はかつて技術の盗用をめぐる法廷闘争を繰り広げ、2018年に和解した経緯があるため、提携開始当初は異例の協力関係として注目を集めていました。およそ3年にわたる提携を経て、ウェイモは運用する車両を約4000台にまで拡大させています。一方のウーバーも、多数の自動運転開発企業と新たに提携を結ぶなど、事業戦略を多様化させています。
フェニックスは、ウェイモが自社アプリとウーバーのアプリの両方でサービスを提供する唯一の都市でした。ウェイモは現在、新型車両の導入を進めているほか、年内にはイギリスのロンドンで両社が直接競合する可能性も指摘されており、自動運転市場における両社の関係は新たな局面を迎えているということです。
