ドイツの自動車大手フォルクスワーゲンの子会社と、アメリカの配車サービス大手ウーバーは、アメリカのロサンゼルスで自動運転技術を搭載したマイクロバスの走行試験を開始したと発表しました。両社は2026年後半までに、自動運転車を使ったタクシーサービス、いわゆる「ロボタクシー」の事業化を目指す方針です。
両社は1年前、フォルクスワーゲンの電動ミニバン「ID. Buzz」の自動運転モデルを使用し、今後10年間でアメリカの複数の都市において商業用のロボタクシーサービスを展開する計画を発表していました。ロサンゼルスは、その最初の導入都市となります。
会社側によりますと、今後数週間のうちに、約10台の自動運転車両を用いてロサンゼルスでの試験を開始するということです。市販される無人運転車両は4人乗りになるとしています。
フォルクスワーゲンの子会社「MOIA America」の担当幹部は、「ロサンゼルスは自動車文化を形成し、新しいモビリティ技術を受け入れてきた長い歴史があり、自動運転車を導入するのに適した市場だ」と述べています。
昨年の計画発表以降、両社はロサンゼルスに車両を日常的に管理・運営するための共同施設を設立しました。試験車両の数は現在小規模にとどまっていますが、フォルクスワーゲンは最終的に100台以上に規模を拡大する方針です。当初は安全確認のために運転手が同乗して運行を開始し、2027年には完全な無人運転での運行を始める計画だということです。
アメリカにおけるフォルクスワーゲンの自動運転プロジェクトは、これまで「Volkswagen ADMT」という名称で進められてきましたが、新たに「MOIA America」というブランド名に変更されました。MOIAは、フォルクスワーゲンが2018年に立ち上げ、ヨーロッパで展開しているモビリティ事業のブランドであり、今回の名称変更はアメリカとヨーロッパの事業の連携を強調する狙いがあるということです。
一方で、カリフォルニア州で無人のロボタクシーから料金を徴収する商業サービスを展開するためには、州の車両管理局や公益事業委員会から許可を得る必要があり、規制をクリアするための手続きが今後の課題となります。
一方、ウーバーは自動運転分野への投資を多角化する戦略をとっています。現在、配送や配車サービスなどの分野で自動運転技術を活用する25の企業と提携しています。アメリカ国内ではグーグル系の「ウェイモ」との提携が知られていますが、ヨーロッパや中東でのロボタクシー展開に向けて、中国企業やイギリスのスタートアップ企業とも合意を結んでいます。
さらにウーバーは最近、アメリカの新興電気自動車メーカー「リヴィアン」と提携し、2028年にサンフランシスコなどで展開する計画に向けて、完全自動運転のロボタクシー1万台を購入する契約を結びました。この合意に基づき、ウーバーはリヴィアンに対して初期投資として3億ドル(約465億円)を出資するということです。
